日本語教師のためのオンラインIT講座用

ITリテラシー自己診断テスト
(2007年11月 改訂)

パデュー大学外国語・外国文学科
ミドルベリー大学 日本語学校

畑佐一味

 

このテストは日本語教師のテクノロジーリテラシーのレベルを自己診断することを目的として作成されました。
以下の基準に基づいて、各設問を読んで0点から3点の間で自己評価をして下さい。記述の中に含まれている技術用語もテストの一部です。
あくまでも、診断テストですので、背伸びも遠慮もせず、できる限り正しい判断をするようにしてください。

3点:設問の内容が十分にできる/(知識の場合は)設問の内容をよく知っている
2点:設問の内容がまあまあできる/(知識の場合は)設問の内容をまあまあ知っている
1点:設問の内容が少しはできる/(知識の場合は)設問の内容を少しは知っている
0点:設問の内容が全然使うことができない/(知識の場合は)設問の内容を全然知らない。

海外では日本語がすぐ使えるコンピュータがあるわけではないことも想定しています。

1. 海外のコンピュータを日本語使用可能状態にすることができる。

学習者が日本国外で購入したパソコンを持って来た場合、現地語は学習者が理解できるという前提で、そのパソコンで日本語が使えるように指導することができる。用語:Global IME (PC), ことえり (Mac), インプットメソッド

2. 表計算ソフトが使える

表計算ソフトを使って授業の成績基準の設定や学生の成績の入力、集計、比較などができる。SUMやAVERAGEなどの計算式、IF関数を使った条件の設定,並べ変え機能(sort)などが使える。また、数値計算以外の使い方ができる。例えば、単語リスト(例:日本語と英語が対応した2カ国語単語リスト)のような文字情報のデータを処理することができる。(列の入れ替え、列の分割、並べ替え、オートフィルターなど)

3. ワープロソフトを使って文書作成ができる

ワープロソフトの次のような機能が使える:違った種類のタブが使いこなせる、インデンテーションが使える、縦書きができる、スタイルシートが使える。テーブル機能が使える。文書に絵を挿入することができ、描画機能やレイアウト機能を使って絵を加工することができる、テキストボックスが使える。ワープロソフトで教材やテストの作成が行える。コースシラバス(レジュメ)を作ることができる。論文の書式設定を行うことができる。書類を違った形式で保存することができる。また、違った形式の書類を読み込み、ワープロソフト用の書類に変換することができる。

4. 電子化された辞書ソフトなどが使える(ワードタンク、DS,なども含む)

CD-ROM語学辞書、漢字辞書、百科事典等(ウィキペディアも含む)、オンラインの辞書(Goo辞書など)、rikai.comやリーディングチュウ太んどが使える

5. テキスト文書が使えファイル交換やデータ交換ができる

他のソフトや他のコンピュータで作成された文書を自分のソフトに読み込むことができる、またはできるか出来ないかの判断が下せる。自分のソフトのファイルを他のソフト用に加工できる。エクセルのワークシートをワードで扱えるようにする。その逆もできる。エクセルやワードの特殊ペースト機能が使える。用語:アスキー形式ファイル、データ互換性などの意味が分かる

6. 絵や写真をコンピュータに取り込むことができ、それを印刷することができる

スキャナーやデジカメを使ってラインアート(線画)、写真(白黒、カラー)、絵などを取り込み、ワープロ文書に貼り込んだり、印刷したりすることができる。カラープリンタを使って絵ファイルのトラペンを作ることができる。用語:解像度、dpt, 色の数 (bit depth, color depth), ファイル形式 (TIFF, JPEG, PICT)

7. 絵の加工ができる

ビットマップグラフィックスとベクターグラフィックスの区別ができる。それに応じたソフトを使って、絵の加工をし、文書の中に貼り込んだり、授業活動に使う小道具としての絵や地図を作ったりすることができる。用語:グラフィックスファイルの形式(BMP, EPS, PICTなど)

8. 文字認識ソフト(OCR ソフト)が使える

新聞記事や雑誌記事を文字認識ソフトを使って電子化し、それをワープロソフト等を使って編集し教材として使うことができる。

9. プレゼンテーションソフト(例パワーポイント)を論文発表などのために使える。

パワーポイントの様々な機能を効果的に使うことができる。スライドのデザイン、文字の大きさ、文字種、文字色の効果的な選択。アニメーションなどの効果的な使い方。プロジェクターとコンピュータの接続方法を理解している。

10. インターネットへの接続に関する基礎知識

自分の回りの環境の中で自分のコンピュータがどのようにネットワークに接続されているかを理解している。ワイヤレスも含む。モデムなどを使って家からインターネットに接続することができる。友人に接続方法の違いを説明し適切なアドバイスをすることができる。用語:インターネットサービスプロバイダ、Ethernet、 モデム、ターミナルアダプタ、PPP, bps、ワイヤレス、Wi-Fi

11. 電子メール

日本語で電子メールの交換ができる。メールの容量がいっぱいになってしまったときの対処ができる。複数の人間に同時にメールを出すことができる。クラスの運営に電子メールを利用することができる。文字化けに対処できる。メーリングリストに参加することができる。クラス用や地域の教師グループ用のメーリングリストを作ることができる。ファイル(ワープロ文書、グラフィックスファイル、音声ファイルなど)の添付機能が使える。添付書類が読めないという状態が起こったときに対処できる。添付書類が大きすぎる場合の対処方法を知っている。電子メールソフトを自分の環境に応じて設定することができる。メールが送れないとか受取がうまくいかないといった不具合が生じた場合にある程度対処ができる。スパムメールに対処できる。hotomailなどのウェッブメールとはどのようなものか理解している。用語:POP, SMTP, Logon, Password, MIME, listserv,web mail, hotmail

12. WWWブラウザーを使って情報収集ができ、その他のサービスが使える

日本語で書かれたページが見られるようにできる。文字コードについての基本的な知識がある。WWW上の検索エンジンを使って、情報検索ができる。WWWで見つけた文書や絵、写真などを教材として利用することができる。WWW上の色々なリソース(例 日本語学習支援システム、辞書、写真、クリップアート、リンク集)を授業に利用することができる。スカイプについての知識がある。用語:HTTP, URL, HTML, 文字コード

13. 基本的なWWWページを作ることができる

14. ブログについて理解している。そして、ブログを作ることができる。

15. ファイルの転送に関する基礎知識

FTPが何かを理解している。匿名FTPを利用して、フリーウェアやシェアウェアをインターネットからダウンロードすることができる。電子メールソフトの書類添付機能では送れないような大容量のファイルの転送のためにFTPが利用できる。用語:ファイルの解凍、展開、ZIP, BinHex

16. コンピュータ上で音声が扱える。

コンピュータを使って音声を録音することができる。また、音声ファイルを編集することができる。用語:WAV (PC), MP3, MOV (Mac)

17. デジタルビデオの利用

デジタルビデオカメラでビデオの録画ができ、それをコンピュータで編集することができる。用語:Windows Movie Maker (PC), IMovie (Mac), MPEG, MP4, クイックタイム(Mac), Windows Media Player (PC), WMV (PC), AVI

18.CDやDVDを焼くことに関しての知識

CDやDVDを焼くことに関しての知識がある。また、それができる。(映画や音楽の違法コピーという意味ではありません。)用語:CD-R, CD-RW, DVD-R, DVD+R, DVD-RW

19. ソフト購入先に関する知識

日本語関係ソフトの購入先、購入方法に関する知識を持ち、必要なものを注文することができる。海外では特に必要。

20. ハードウェア(周辺機器を含む)に関する知識と購入

コンピュータ本体とモニタ、プリンタ、スキャナ、デジカメ、メモリー(フラッシュメモリー、メモリースティックなど)、デジタルビデオカメラなどの周辺機器を選択し、購入することができる。専門家と具体的な話ができ、知識不足を補うことができる。用語: dpi, 解像度、レーザープリンタ、インクジェットプリンタ、RAM, ハートディスク、CD-ROM, DVD, USB, IEEE 1394



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Last update: 11/20/2007